なれずし(有田系)
なれずしは800年以上の歴史を持ち、秋祭りなど地域の行事食として作られている、その製法と味を伝える郷土料理です。日本三大なれずしのひとつとして全国に名を馳せています。
有田地方には、その昔「平家の残党が源氏から逃れるため食料として詰めた塩鯖とごはんが偶然発酵してなれずしになった」と言われ、また、それを見つけた兵の名が、全国でも多い寿司屋の名前の「弥助」という、すしの発祥とも思える伝承が残っています。
もともとのなれずしは「本なれ」と呼ばれる酢を使わない<生なれ>タイプのすしで、「米をぬか床にしたサバの漬け物」ともいうべきものです。塩鯖をうすい塩水で炊きあげたごはんにのせアセ(暖竹)またはバショウの葉で包み、樽に漬け込んで自然発酵でうまみを醸し出すため、乳酸発酵独特の香りが強く「くさりずし」と呼ばれるほど匂いも強烈ですが、その独特の風味にたちまち魅了される不思議な味です。
江戸時代になると酢を使うことがはじまり、熟成させる期間を短縮することが可能になったため、お酢でしめた魚と酢飯で発酵させずに寝かせた「早なれ」タイプのものが人気となり、いまでは和歌山ラーメンに添えたり、気軽に昼食や軽食として楽しまれています。
材料
- サバ
- 米
- アセの葉またはバショウ
- その他調味料
作り方の一例(早ずしの場合)
- 1
- あらかじめ2週間ほど塩漬けしたサバを1日かけて2〜3回水を換えて塩抜きします。
- 2
- ご飯を少し堅めに炊き、軽く酢をまぜてすし飯を作ります。
- 3
- すし飯をサバの形にあわせて細長く握ります。
- 4
- 塩抜きしたサバの水分をよく切り、頭を左側に置きます。
- 5
- きれいに洗ったアセの葉でしっかり巻いて縛ります。
- 6
- 木箱に並べて詰め、重石をして1〜2週間程度熟成させてできあがりです。